ビールは注ぎ方で味わいが変わるって知ってますか?
実は、変わるんです。
スプリングバレーブルワリーのコアシリーズ6種類は、それぞれの味わいに適したグラスを使っているのはもちろん、注ぎ方にもこだわっているんですよ!
スプリングバレーブルワリーもオープンから3年が経ちました。これまで延べ100万人近くのお客さまにもご来店いただき、2017年9月にはスプリングバレーブルワリー京都もオープン。ビールに関わるスタッフも増えてきたので、このこだわっている注ぎ方を学び直すため、3店舗のスタッフを集めて注ぎ方講座を開催しました。
注ぎ方を改めて伝授してくれるのは、福島 茶坊主 寿巳さん!
さて、茶坊主さんとは何者か? と思われるかもしれませんが、ビールの注ぎ方だけでなく管理方法などにも精通しているプロフェッショナルなのです。スプリングバレーブルワリーの立ち上げの際にもご協力いただいています。
造り手はおいしいビールを造る義務があり
飲み手はおいしいビールを飲む権利があり
注ぎ手はおいしいビールを注ぐ責務がある
というお考えだそう。さて、どんな講座になるのでしょうか……?
ビールを注ぐ前に必要な準備
まずは、ビールを注ぐということをロジカルに考えていきます。では、どうすればおいしいビールを注げるのか……?
の前にやることがあります。
グラスをすすぎます。
実は、ビールを注ぐ前には必ずグラスをすすいでいるんですよ。しっかり洗ったグラスですが、注ぐ前に必ず水ですすぐ。しっかり洗っていても、グラスが置かれている周囲の匂いが付着していることがあるのですが、すすぐことでビールに影響を与える匂いを除去することができるのです。
さらに、グラスをすすぐもうひとつの理由は、グラスの内側をなめらかにするため。グラスの内側には見えない凹凸があり、そこに水を流し込むことでなめらかにします。なめらかにすると、スムーズにビールが注げるようになります。
グラスが濡れたままだとビールが薄まるのでは、というご意見があるかもしれません。が、大丈夫です。水はビールの原料のひとつ。水の量が多ければ薄まってしまいますが、水滴程度であれば気にする必要はありません。逆に、布で拭き取るとその布の繊維や匂いがついてしまいます。
注ぎ方の違いによる差に驚嘆!
準備について学んだら、次は注ぎ分けビールを飲んで違いを体験します。各店舗の代表が注ぐビールと講師が注ぐビールを飲み比べ。
ちなみにこのビールは「496」。スプリングバレーブルワリーのビールは、その味わいやコンセプトに合わせて3つの注ぎ方で提供しています。その味わいを最大限に生かすため、496は泡なしでの提供。
さて、4つ並べてみても、パッと見た感じではどれも同じように見えるのですが……?
でも、違うのです。
まず、よく見るとグラス下部から立つ気泡の違い。気泡がある箇所から均等に立っていると、それはグラスに汚れか傷があるということ。また、注ぎ方によって炭酸の抜け方が異なり、味わいにも影響が出てきます。
「496は樽の中のビールをそのままグラスに移すイメージ」
なんだそうです。
それをコアシリーズ全6種類で行いました。
講師が解説しながらビールを注ぎ、それを熱心に聞くスタッフたち。
そして注ぎ…
テイスティングして感想を共有します。
どうですか、このジャズベリーの美しい泡!
スタッフからも質問が飛び交い、何度も注ぎ方を実践。そしてまたテイスティングして意見を共有します。
「茶坊主さんの注ぎ方はビールのコンセプトにちゃんと沿っている」
「飲んだときに泡から液体に移行する瞬間がとてもスムーズ!」
「デイドリームは、ゆずが最初に感じられて、後から山椒が感じられる」
といった、再確認や新しい発見があった注ぎ方講座でした。これにはヘッドブリュワーの三浦太浩も大満足。造り手の意図がしっかりお客さまに伝わるような注ぎ方ができるようになったのではないでしょうか。
そして、講座終了後に横浜店のイケメンスタッフ下地雄貴に感想を聞いてみると……
「僕はまだ横浜店で半年も働いていないんですけど、注ぎ方で味わいが変わるということがよくわかりました。スプリングバレーブルワリーで働くようになって、ブリュワーが本気でビールを造っているのが見えたんですよね。なので、そのビールをこちらも本気で提供したいと思っています」
という頼もしい言葉。
「まずはそれぞれのビールのコンセプトに合った注ぎ方をしっかりマスターしなければいけませんが、いつかは『あの人の注ぐビールを飲みたい』って言われたいですね」
とのことなので、ぜひ横浜店にも飲みに行ってみてください!
「あれ? なんだかいつもよりおいしくなった?」と思ったら、それはこの講座の成果かもしれません。スプリングバレーブルワリーは造り手も注ぎ手も本気です!